第86回研究会

日時:平成30年11月16日(金)
研究会:13:00~17:00
交流会:17:30〜19:00
場所:名古屋工業大学
〒466-8555 名古屋市昭和区御器所町
・JR東海 中央本線 鶴舞駅下車(名大病院口から東へ約400m)
・地下鉄 鶴舞線 鶴舞駅下車(4番出口から東へ約500m)
     桜通線 吹上駅下車(5番出口から西へ約900m)
・市バス 栄18 名大病院下車(東へ約200m)
     昭和巡回 名大病院下車(東へ約200m)

内 容 :
第83回研究会:13:00~17:00
【会長挨拶】 13:00~13:05

【講演①】 13:05~13:40
「ハイパワ-パルススパッタリング放電プラズマの生成とその成膜応用」講演資料
名古屋工業大学 工学研究科 物理工学専攻 准教授 木村高志 先生
概要:近年注目を集めている物理的蒸着法のひとつである大電力パルススパッタ(HPPS)によるパルスプラズマ生成法ならびにその特徴について紹介し、HPPS方式による成膜応用について講演する。成膜応用として、絶縁性ならびに導電性ダイヤモンドライクカ-ボン膜、硬質保護膜である窒化チタンや炭窒化チタン膜などを対象に、その成膜条件と膜特性の関係を取り上げ講演する。

【講演②】 13:40~14:15
「軽量・フレキシブルなエネルギー変換デバイス応用へ向けた導電性高分子・カーボンナノチューブ薄膜の成膜技術」講演資料
名古屋工業大学 工学研究科 電気・機械工学専攻 准教授 岸直希 先生
概要:導電性高分子やカーボンナノチューブは耐屈曲性が高く、折り曲げ可能なフレキシブルデバイスへの応用が期待されている。本講演では、導電性高分子薄膜、カーボンナノチューブ薄膜の成膜技術を中心に、熱電変換などエネルギー変換デバイスへの応用について我々が取り組んでいる研究について紹介する。

【講演③】 14:15~14:50
「スパッタ成膜中のイオン照射を利用した酸化物薄膜の結晶配向制御と薄膜応用デバイス」講演資料
名古屋工業大学 大学院工学研究科 物理工学専攻 助教 高柳真司 先生
概要:酸化物薄膜のスパッタ成膜中には、酸素負イオンが発生する。特に、負電位となっているスパッタリングターゲット付近で生じた負イオンは、基板に向かって大きく加速される。この負イオン照射を利用すると、イオンビーム源を用いずに薄膜の優先配向を変化させることができる。本講演では、酸化亜鉛や酸化チタンの成膜例を挙げ、薄膜の特性や応用デバイスについて報告する。

(休憩) 14:50~15:00

【講演④】 15:00~15:35
「無機錯体を用いた新規ガスクロミック調光材料の開発」講演資料
産業技術総合研究所 構造材料研究部門 光熱制御材料グループ 研究員 胡致維 様
概要:建物において、窓は光を室内に取り入れるため必須であるが、同時に熱の大きな出入り口になっている。そのため、窓における光・熱の出入りを適切に制御することにより、大きな省エネルギー効果が期待できる。これまで我々の研究グループでは、光・熱の流入・流出量を制御する材料として調光材料について研究開発を行ってきた。
本研究では、水素ガスと酸素ガスを交互に晒すことで色変化を起こす材料(ガスクロミックマテリアル)の中で、特に金属錯体に着目した。その特長は、調光材料のインクをまず作製し、そのインクを基板上に湿式法で塗布するという単純な工程で作製できることである。構成がシンプルであることと相まって大幅な低コスト化を図れることが強みである。

【講演⑤】 15:35~16:10
「鏡状態と透明状態を可変できる調光ミラーの実用化に向けて」講演資料
産業技術総合研究所 構造材料研究部門 光熱制御材料グループ長 山田保誠 様
概要:スマートウィンドウの種類には種々あるが、我々のグループでは水素ガスと酸素ガスを用いたガスクロミック方式による調光ミラーに着目して研究開発を進めている。実用化に向けて、スイッチング繰り返し耐久性、透明時における透過率を向上させ、簡便なスイッチングシステムを構築している。当日の講演では、スマートウィンドウの重要性、ガスクロミック方式の利点・欠点についても述べる予定である。

【見学会】16:10~17:00
名古屋工業大学 研究室見学

交流会:17:30~19:00
場所:名古屋工業大学生協
会費:2,500円(予定)